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The Remains of the Day on the Road

長いんだか短いんだか。
思えば年明けから面接で篩にかけられ、その後引き継ぎに研修に引っ越しに手続きに荷造りにご挨拶に移動にとバタバタしっぱなしだった。
この一ヵ月、ようやくもろもろ生活基盤が整って、いろんなことが落ち着きつつある。

3月の引っ越しのとき、荷物をちょっとでも減らそうと1000冊くらい自炊した。
裁断するのが忍びない本はそのままにして、一部を船便でブラジルに送ってる。
でもいつ届くか分からないし、もしかしたら届かないかもしれない。

送るときダンボールに入れそびれちゃったからなのか、移動の飛行機で読もうと思ったからなのか、今となっては記憶が曖昧だけど、手荷物の中にあった数少ない二冊の小説。

『日の名残り』The Remains of the Day, by Kazuo Ishiguro
『オン・ザ・ロード』On the Road, by Jack Kerouac

 

かたやカズオ・イシグロによるブッカー賞受賞作で、かたやジャック・ケルアックによるビート・ジェネレーションの代表的作品だ。何の脈絡もないんだけど、意外にもこの二つの小説にはいくつかの共通点がある。
一つは前世紀半ば、古き良き時代のイギリスとアメリカを舞台にしている点。そして、車でそれぞれの国を移動することが作品のモチーフとなっている点だ。
作品のテイストは両極端っていってもいいくらい違うのだけど、幼少より移動続きでずっとオン・ザ・ロード(路上・途上)にあって、ついには地球の反対側の片田舎にまで来て居着いてしまった自分にとって、この二冊の小説は驚くほど深く心に沁みたのであるよ。うち一冊は旧訳で既読だったにもかかわらず。うう。何なんでしょうね。

この二冊が手荷物に入ってたのはほんとたまたまだと思うんだが、我が心象風景を無意識に先取りしていたのであろうか。不思議じゃ。

そして二年間、この地で新たな日常がまた始まるのです。

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